不動産を売却するには「不動産査定書」というものが必要となります。
売却価格などを決めるのに必要となる書類ですが、どうやって入手すれば良いのか、見方が分からない、といった疑問をよく耳にします。
そこで今回は、不動産売却に欠かせない「不動産査定書」の入手方法や必要書類、見方のポイントについてお話ししていきます。
不動産査定書の入手に必要な書類
査定書を依頼する方法や不動産の種類によって必要書類は異なりますが、下記の書類は必ず必要とされているものです。
●登記簿謄本
「全部事項証明書」とも言われ、法務局(登記所)で入手することができます。
登記簿謄本を見ることで、場所や坪数・所有者・担保などの内容が分かります。
取得するには手数料として500円ほど必要となります。
●公図・場所がわかる地図
公図とは、土地の面積や形状・地番・道路・水路などの位置がわかる書類で法務局(登記所)で入手できますが、インターネットでも入手可能です。
●身分証明書・実印・印鑑証明書・住民票
本人確認書類として提出を求められる可能性があるため、不動産所有者全員の身分証明書や実印・印鑑証明書・住民票を準備しておくと安心です。
住民票は印鑑証明書は発行から3か月以内のものとされているので注意しましょう。
●登記済権利証(権利証)・登記識別情報通知書
登記済権利証または登記識別情報通知書は、査定時に本人確認として必要となります。
●確定測量図
土地や戸建て住宅を売却する場合には、確定測量図が必要となります。
確定測量図は、すべての境界が決定しているときのみに発行される測量図となり、査定時に確定測量図がない場合、不動産会社から引渡しまでに作成を求められることもあります。
入手方法
不動産査定書は、不動産鑑定士に依頼する方法と不動産会社に依頼する方法があります。
不動産鑑定士に依頼する方法は、主に正式な書類として用いられ、相続や財産分与などで公的な書類が必要となったときに使用されます。
不動産会社による不動産査定書は不動産の売却額を知りたいときに使用されます。
不動産会社が不動産査定書を作成する場合、無料の場合も多いですが数千円の手数料が必要となるケースもあります。
不動産査定書は査定方法が統一されていないため、不動産会社によって査定内容が異なる場合があります。
査定書の見方のポイント
不動産査定書を入手することができたら、売却をスムーズにおこなうために下記のチェックポイントに注目してみてください。
●仲介手数料
契約した不動産会社に支払う手数料です。
●査定額の算出理由
納得できる算出理由か慎重に検討しましょう。