建物は経年劣化により、ところどころ傷むことは当然です。
しかし適切に対処すべきで、たとえば建物にひび割れができたのにも関わらず放置すると、あとで後悔することもあります。
今回は、家にひび割れがある場合の売却価格への影響や売却方法のコツと、ひび割れを放置するリスクについてご紹介します。
ひび割れによる家の売却価格への影響とは？
ひび割れが家の強度にどれだけ影響するかによって、家の売却価格に与える影響も異なります。
基礎であれば、幅0.5mm以上のひび割れや、0.5mm未満でも深さが20mm以上あり、さび汁が滲んでいるような場合は価格に影響が出ます。
こういった場合、相場価格よりも2〜3割ほど低くなります。
外壁のひび割れは基礎に比べて家の強度に直接ダメージを与えることは少ないものの、下地材にまで達している場合は別です。
雨水の侵入を招き、家の劣化を早めてしまうリスクがあるため、この場合も1〜2割ほど相場価格より下がります。
内壁のひび割れは、家の強度に影響するものは少ないため価格への影響はありませんが、ここでも注意が必要です。
それは、内壁のひび割れが、地盤の緩みによる不同沈下が原因で、家が傾いてしまっている可能性があるからです。
この場合は、家の他の部分に影響が出ていないかを調査しましょう。
ひび割れのある家を売却するコツとは？
相手に安心して購入してもらうためにも、ホームインスペクションで建物の状況調査をすることが1つのコツです。
第三者の専門家によって家の瑕疵の有無や、傷んだ場所や欠陥などを洗い出し、買主に重要事項説明でその内容を告知します。
また、ホームインスペクションによってひび割れの程度を知り、売却前に修繕すべきかどうかの判断も付けやすくなります。
修繕や補修をすれば内見時の印象も良くなりますが、修繕・補修履歴の詳細を買主に伝えることで信頼を得ることもコツの1つです。
また、瑕疵保険に加入することをおすすめします。
売却・引き渡し後に、告知内容以外で家の瑕疵が判明すれば売主が責任を負います。
瑕疵保険に加入により、万が一ひび割れによる瑕疵が判明しても補修費用の補償を受けられるため、売主、買主にとっても安心です。
家のひび割れを放置するリスクとは？
家にできたひび割れを放置するのは、売却価格の低下どころか重大なリスクがあります。
家の構造を支える基礎のひび割れを放置すれば、家の重みに耐えかねて倒壊の危険もあります。
また、前述の内壁のひび割れは不同沈下の兆しの可能性もあるため、放置せずに地盤の緩みがないか調べるべきです。
外壁のひび割れを放置すれば、そこから雨水が侵入し、雨漏りするだけでなく内部の基礎部分も傷んでしまいます。
そうなれば湿気がこもりシロアリなどの害虫被害の温床となり、家の劣化を早めてしまうリスクがあります。
まとめ
ひび割れは、家の劣化や異常のサインである可能性があります。
売却する場合は、買い手の信頼を得るためにも、ホームインスペクションを受け必要であれば修繕し、告知をしましょう。
瑕疵保険に加入すれば売主の補修負担がなくなり、買主にも安心できトラブル回避につながります。
買主の安心を保つことが売却の鍵です。
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